英語力なし・物販経験なし。独学からスタートし、1,000万円プレーヤーになった貿易家
今回インタビューさせていただいたのは、独学で貿易家デビューをし、1年半で16件ものプロジェクトを実行してきた内海さんです。
これまでの総売上はなんと約4,500万円!短期間で大きな成果を上げていらっしゃいます。
今では貿易家として活躍している内海さんですが、実は英語は得意ではなく、物販の経験もなく、海外にも特に興味がなかったんだとか。
「輸入ビジネス3.0と出会ったことで、想定していなかった方向に人生が変わりました。」と笑顔で話してくださいました。
英語ができなくても物販の経験がなくてもなんとかなるんです!貿易家に大切なことは熱い想いと「絶対にやりきるんだ!」という決意。
「初めて仕事が楽しいと思えた」と話す内海さんの貿易家ストーリーをぜひご覧ください。
お名前:内海 勉さん(52)
家族構成:配偶者・息子
職業:会社経営+貿易家(現在貿易家の仕事をメインに活動中)
貿易家歴:2019年11月より
本業での失敗を機に新たなことに挑戦
貿易家になるキッカケは?
貿易家になる前はコンサルティングの会社を経営していました。起業したばかりの不安定なタイミングで大きな失敗をし、売り上げが半減するという危機的状況に見舞われました。
本業を伸ばしていくよりも新しいことにチャレンジしたいと思うようになり、新しい働き方を模索する中で出会った「輸入ビジネス3.0」。
この本を読んだ時には胸に突き刺さるものがあり「これだ!」と思い、即行動を開始しました。
「輸入ビジネス3.0」をそのまま実行することからスタート
貿易家になるために何からスタートしましたか?
まずは本に書いてあることをそのまま実行しようと思い、世界中の商品をリサーチすることからスタート。海外のクラウドファンディングサイトやマクアケのページを穴が開くほど見尽くしました。
その後は海外メーカーへの営業メールに挑戦。英語が全くできないので、グーグル翻訳を駆使しましたが、性能が高いグーグル翻訳でも主語が変わっていたりとおかしな点もあり、営業メールを作成するのには時間を費やしました。
今ではお客様から依頼をいただくことも増え、そんなに営業はしていませんが、貿易を始めた頃はとにかく営業メールを送りまくっていたのです。
慣れない頃は30通送って1通返事があるか否かでしたが、慣れてくると返事をいただけることも多くなり、5通送ったら4通返事をいただけた時は逆に焦りました。
ひとり貿易塾に入るキッカケは?
最初のマクアケプロジェクトの販売が終了した後に、もっと貿易家の知識を学びたいと思い入塾を決意。
ひとり貿易塾に入るタイミングはコロナが大流行していた時期。僕のプロジェクトもコロナの影響を受け、販売した商品が中国から輸入できずにいました。
入塾したことでアドバイスをいただけたので、トラブルも無事に乗り越えることができました。
独学とひとり貿易塾での学びに違いは?
輸入ビジネス3.0を読んで全てを習得していた気でいましたが、塾に入ったことで文脈の隙間を埋める物の考え方やテクニック、最新のトレンドなど多くのことを学びました。
また、他の受講生との繋がりもでき、当時のひとり貿易塾のメンバーとは今でも交流しています。
英語力なし・経験なしで独学で成功させた初めてのマクアケプロジェクト
初めてマクアケで販売した商品は?
初めてマクアケで販売したのは、カナダのメーカーのスマホスタンド&グリップ『SleekStrip』
ひとり貿易塾に入塾する前に販売した商品で、商品リサーチ・海外メーカーとの商談・販売に至るまで完全にひとりでやりきったので、これまでで一番思い入れがあります。
この商品を見つけたのは海外のクラウドファンディングサイトIngiegogo。初めて見た時から「これいいな!」とインスピレーションを感じました。
Ingiegogoではそれほど売れていなかったのですが、RAKUNEWではランキング4位でした。海外での売り上げはイマイチでも「日本人から見るとおしろい商品なのでは?!」と思ったんです。
海外のクラウドファンディング商品の「輸入代行サービス」のようなことをやっているサイト。
クラウドファンディングサイトの商品ページが全部日本語になっていて、日本人が見てわかりやすいページになっている。
初めての海外メーカーとの契約。苦労はありましたか?
英語力もないのですが、経験もなかったので「実績をどう見せるか」苦労しました。
SleekStripと契約する前にも営業メールをたくさん送りましたが、どのメーカーからも「今までの実績を見せてくれ」と言われるんです。正直に実績がないことを伝えるとお断りされてしまったことも・・・。
その経験を活かし、このメーカーと商談する時には「実績がない」とは言わずに、これまでの自分の職務経験を伝えました。
語学力も経験もなかったけれど「この商品を売りたいんだ」という想いは誰にも負けない自信がありました。きっとその想いが海外メーカーにも伝わり、契約いただけたのだと思います。
マクアケで販売する時にトラブルはありましたか?
マクアケに申請する時に、「初めてのプロジェクトは審査期間が長いので、メーカーとの契約期間を延ばしてください。」と言われたんです。メーカーに連絡するも、なかなか返事をいただけずに焦りました。
結局お返事をいただけましたが、契約期間を延ばす代わりにMOQ(※発注できる最低数量)も2000個に増やすことになったのです。
2000個を仕入れるためには日本円にすると200万円ほど必要でした。当時は本業で失敗していたこともあり、それを払うお金はありませんでした・・・。
しかし、本当にいろいろな苦労をしていた時期だからこそ、貿易家の仕事に賭けていたので「とにかくやるしかない。」とギャンブルに近い気持ちで突き進みました。
プロジェクトの成果は?
マクアケでは280万円、おかわりで140万円、トータルで420万円を売り上げ、利益は60万円ほど出ました。
マクアケが終わったらそれで終了ではありません。他のサイト(代表的なのは「CAMPFIRE」)でもう一度クラウドファンディングを行うことができます。商材によってはおかわりをするだけでも、平均15~30%ぐらいの売り上げをつくることができます。
独学で初のプロジェクトをやり切った時の気持ちは?
ものすごく嬉しくて「輸入ビジネス3.0を読んで感激し、今ここまで来れました!」と大竹さんにメールをしました。
当時はまだひとり貿易塾に入る前だったので、著者と読者の関係だったけれど、大竹さんは自身のFaceBookで僕のことを紹介してくれたんです。すごく感激しました。
その後登録していたメルマガで塾生の募集があったので、ひとり貿易塾の1期生になりました。
「失敗したら貿易家撤退!」覚悟を持って臨んだ商品
初の1,000万超えの商品について教えてください。
貿易家になってから「1,000万プレーヤーになりたい!」とずっと思っていました。
念願の1,000万円を超える売り上げを初めて達成できたのが『グラフェンヒーティングジャケット』。契約にあたり無理なMOQの約束をしたので「失敗したら貿易家撤退だ」とかなりの覚悟を持って臨んだ商品です。
アパレルには知見がなかったのですが、似たような製品が日本でヒットしていたこともあり、同じような商品を探していた時に出会ったのがこのジャケットでした。「これは売れそうだ」と思い、即海外メーカーにアタック。
この商品には日本からも40近いアプローチがあったようで契約を獲得するまでに苦労しましたが、商品に対する想いと「絶対に売るから僕に任せてくれ」と120%の自信をぶつけたことで、契約を結ぶことができたのです。
「この商品は絶対に1,000万円以上売るんだ!」と強い意志があったので、ページ作成・広告運用にもお金をかけて専門の方にお願いしました。
その結果マクアケでは見事1,000万円越えの1,266万円、おかわりで180万円を売り上げ、利益は250万円くらい出ました。
多くを売り上げたからこそ大変だったことはありますか?
プロジェクトの途中でメーカーがサイズの仕様を変更し、連絡なくアジア人向けのサイズから欧州人向けのサイズになっていました。
それを知らずに支援者の方に商品をお送りしたところ「サイズが大きすぎてこんなの着られない」とすごい数のクレームが来たんです。
そんなわけで、2020年はサイズ変更の対応で年を越すことに・・・。
失敗して初めて気が付くことがたくさんあります。日本人の感覚だとサイズの仕様が変わったらメーカーから連絡をくれると思ってしまいますよね。しかし海外の方からすれば良かれと思ってサイズの仕様を変えているので、全く悪気はないんです。
この経験から海外メーカーには重要なことはあらかじめ伝えておくことが大切だと学びました。こちらの気持ちを汲み取ってくれという甘い考えは、海外では通用しません。
自分の見つけた商品が店頭に並ぶ喜び
初めてマクアケで販売した商品『SleekStrip』をビックカメラやTUTAYAなどの有名店舗でも販売している内海さん。量販店で一般販売するまでの流れや、クラウドファンディングと量販店での販売の違いをうかがいました。
何がキッカケで一般販売することができたのですか?
東京ギフトショーに参加し、量販店や卸業者と繋がったことがキッカケです。
一般人入場不可の業界関係者のための国際見本市。
国内外の各界のショップ、百貨店、専門店、卸売業者など20万人を超えるバイヤーが大動員される。
この商品は元々量販店でも売ることを念頭に考えていたので、パッケージのリニューアルと説明書を日本語対応してもらうようにメーカーにお願いしていました。
商品のリニューアルが完成してから東京ギフトショーに展示できたので、タイミングが良かったのです。
東京ギフトショーでは100社以上の量販店や卸業者と繋がることができ、今ではその中から5社とお取引をしています。
東京ギフトショーは貿易家にとってどんな場所なのですか?
商品をアマゾンや楽天などインターネットのみで販売するなら、東京ギフトショーは必要ないと思います。
僕は自分の商品が店頭に並んでいるのを見た時に感動しました。自分の見つけた商品を量販店でも販売したいと考えるなら、東京ギフトショーはものすごく重要な場所です。
マクアケと量販店での販売の違いは?
マクアケは短期間で大量の注文をいただけるので爆発力があります。かつ支援いただいた分の商品を仕入れるので、冒険的な要素はありません。
一方量販店で販売するためには事前に商品を卸さなければいけません。売れるかわからない商品を最初から仕入れなければならないので、資金の用意が必要になります。お金の流れがクラウドファンディングとは全然異なるんです。
自分の商品を売ることが全てではない。クラウドファンディングの代行
クラウドファンディングの代行を始めたキッカケは?
東京ギフトショーで出会ったお客様から依頼を受けたり、自分から営業して代行している商品もあります。
自分から営業した商品は、3億円近い売り上げがある超人気商品。海外のサイトで見つけたときにメーカーに即アタックしたんです。しかし、すでに日本の別の会社と取引をしていました・・・。
しかし「絶対にこの商品を売りたい」と思い、そのメーカーと契約を結んでいる日本の会社に連絡をして「マクアケでこの商品を売りませんか」と提案したところ、喜んでいただき代行させていただくことになりました。
今でもその会社とは良いお付き合いをしており、新しい代行の依頼もいただいています。
1つ1つの商品に忘れられないストーリーがある
多くのプロジェクトを経験する中で、やり方は変化しましたか?
これまでおかわりや代行も含めると16個のプロジェクトを経験してきました。
中には広告費を12万円かけたのに10万円しか売れず、販売までたどり着けなかった商品もあります。
失敗も経験しましたが、どのプロジェクトにも想い出が詰まっていて、それぞれの物語があります。
貿易家としての経験が増えるうちに、「マクアケ販売後にその商品をどうしたいのか」を考えて戦略性を持ってマクアケを利用するようになりました。
例えば一般販売をメインに考えている商品は、商品ページも自分で作り、広告費も0でお客様の反応を見るためにマクアケを利用したり。
反対にグラフェンヒーティングジャケットのように「マクアケで売るぞ!」という商品は、ページ制作もプロに頼み、広告費にもガッツリお金をかけることもあります。
貿易家になって変化したことは?
普段買い物に行って面白い商品に出会うと「これマクアケで売れそうだな」と四六時中貿易のことを考えるようになりました。
貿易の仕事は全然苦ではなく面白いんです。これまでたくさんの仕事を経験してきましたが、「仕事が楽しい」と思えたのは初めてです。
「輸入ビジネス3.0」との出会いが人生を変えた
今後の目標は?
今の会社を成熟させたいと思っています。具体的に言うと、3年後に売り上げを5億円にするのが目標。また、僕も若くはないので、5年後10年後を見据えてスタッフも雇いたいと思っています。
実は貿易ビジネスの延長線上で、海外メーカーと日本法人の設立を商談中なんです。クラウドファンディングを使った貿易ビジネスだけではなく、別軸でカテゴリーを特化させた事業も行っていきたいです。
またこれまで資金がなかったこと・コロナの影響もあり海外に直接出向く機会がなかったので、実際に海外の展示会にも行ってみたいですし、今までお世話になったメーカーさんと直接お会いして一緒にお酒を飲みたいですね。
これまでプライベートで海外に行くことは少なく、関心もなかったんです。そんな僕が海外に行きたいと思うようになり、今では何カ国もの人と繋がっている。
「輸入ビジネス3.0」と出会ったことで、想定していなかった方向に人生が変わりました。
人生を変えてくれた一冊には感謝しかありません。
やりきるんだ!という気持ちが大切
最後に・・ 未来の貿易家にメッセージをお願いします。
貿易家になりたいと思ったのならば、「絶対にやりきるんだ」と強い意志を持って、楽しみながらチャレンジしてみてください。楽しくないと継続するのは難しいです。僕は貿易家の仕事がものすごく楽しい!
楽しみながら行動し続ければ、必ず結果は出ますよ。