人生の選択肢を広げてくれた貿易の仕事
20代、30代、40代……と年を重ねるに連れて、人生の節目に何か新しいことに挑戦したいと思う方も多いのではないでしょうか。
今回は、「新しいことに挑戦したかった」「人生後悔したくない」と会社員から貿易家になられたエマさんのストーリーをご紹介します。
どんな軸で商品を選んでいるのか。
会社員から貿易家になったことで感じている変化とは。
お話を伺いました。
エマさん
ひとり貿易塾6期生。会社勤めをされながらひとり貿易塾に参加し、物販未経験から貿易を学ぶ。現在は会社員を退職し貿易家に転身。バイクが好きで趣味はツーリング。高校生と中学生のお子さんを持つ2児の母。
エマさんの取り扱い商品はこちら↓
ミュージシャン監修 簡単操作ボイスレコーダー
人生を後悔したくない。貿易の扉を開いて、人生の選択肢を広げる
——今の働き方について教えてください。
今は専業で貿易の仕事をしています。
ひとり貿易塾に入った頃は会社員だったのですが、業務の区切りや子どもの受験など新しいことのスタートにちょうどよいタイミングが重なり、会社を辞めて貿易に専念することにしました。
——会社員をしながら貿易を学ぶのは大変でしたか?
私の場合は、退職前は仕事が忙しく、セミナーの録画を見たり、チャットを眺めたりするくらいしかできなくて。会社を辞めてから、クラウドファンディングを実行して、東京ギフトショーに出展して、一般販売への準備が進んで、一気に加速しました。
——会社員から貿易に挑戦しようと思ったのはどうしてでしょう?
会社員は組織の中で枠にはまった仕事をすることも多いんですよね。いつかはその枠を超えて自分でビジネスをしてみたい、50歳を迎える前に新しいことに挑戦して選択肢を広げたいと思ったからです。
死ぬ時に「あれをやっておけば良かった」と心残りするのが一番嫌なので、とりあえずやって、続けてみる。行動してみないと何もはじまらないなと。
——新たな挑戦になぜ「貿易」を選んだのでしょうか?
前職では海外のチームメイトとの仕事が多かったので、貿易はこれまでの会社員の経験を活かせると思いました。
また、物を売るビジネスは早期に売り上げがたちやすいので、未経験でも挑戦しやすいかなと。それに、ひとり貿易に挑戦する前から物販にすごく興味があったんです。
——いつ頃から物販に興味を持っていたのですか?
2年ほど前です。元々SDGsや環境問題に関心があり、環境基準の高いヨーロッパの商品を日本に広めたいと思っていました。
2022年の秋にプライベートでサステナブルやSDGsの視察ツアーに参加したことを機に、貿易に興味を持ちました。
また、購入した理由や時期は覚えていないのですが、大竹さんの著書『輸入ビジネス3.0』は元々読んでいたんです。自分でビジネスをはじめられるタイミングで、家の本棚から再び手にとり、クラファン物販なら物販経験がない私でもできるかもと思いました。
過去の経験や趣味から商品を探す
——はじめてのクラウドファンディングで取り扱った商品ついて教えてください。
はじめて取り扱ったのは、海外のAmazonで見つけたイギリスメーカーのボイスレコーダーです。他のボイスレコーダーと比べて、デイリーユースに特化した商品で、手にとった時の高級感やサイズ感、長時間録音できる使い勝手の良さに惹かれました。
——さきほどヨーロッパのサステナブルな商品に興味があると伺いましたが、今回の商品はジャンルが異なりますよね。どのような基準で選んだのでしょうか?
SDGs関係の商品もいろいろ探してみたのですが、今回が初めてということもあり視点を変えて、過去に自分がよく使っていたものをリサーチしました。
——ボイスレコーダーをよく使われていたのですね。
2時間ほどの英語の会議を録音して、議事録を作成することがよくありまして。行政機関に提出するものだったので、いかに鮮明に録音できるかが大切。その業務には神経を使っていました。そのため、ボイスレコーダーへの関心は強かったです。
——この商品に出会うまで、商品リサーチや海外メーカーとの交渉は順調に進みましたか?
独占販売権を獲得するのは思っていたよりも難しくなかったです。課題は、商品の目利きです。
このボイスレコーダー以外にもいくつか独占販売権を獲ったのですが、自分が選んだ商品が日本で受け入れてもらえるかの判断は難しいです。
今後も貿易を続けていく上では、売れる商品を見極める力をつけないとですね。
——はじめてのプロジェクトを経験されて、大変だったことはありますか?
この商品はAmazonで見つけた商品ということもあり、並行輸入している業者さんが何社かいらっしゃいました。販売を止めていただくように業者さんに連絡して対処しても、時間が立つとまた新たな販売先が出てくる。並行輸入業者への対応は精神的に疲れますね。
プロジェクト実行間近にMakuakeの担当者さんに並行輸入業者がいることを指摘された時には、ちゃんとリリースできるのかハラハラしました。メーカーさんにも協力してもらい、無事にプロジェクトが公開できました。
売上げは大きくは伸びなかったけれど、塾での学びを深めるために受講中にまずは一通り経験しようと思っていたので、1つの目標を達成できて良かったです。
——クラウドファンディング後は一般販売に進まれるのでしょうか?
東京ギフトショーに出展したことで卸さんやECショップの方と出会えました。今は2社オンラインで販売することが決まっていて、1社は交渉中です。
クラウドファンディングを実行した先のことも考えて商品を選定できればと思っていて、惹かれる商品はどちらかというと一般販売でも売りやすい商品を選んでいる感じです。一般販売に進むと在庫を抱えるリスクはありますが、うまくマネジメントしながら販路を拡大していきたいです。
——メーカーさんとの関係はどうですか。
家族経営のメーカーさんなので、2回目のミーティングで「We are Family!」と言ってくれました。すごくフレンドリーな方で、関係も良好です。
——今後取り扱ってみたい商品はありますか?
香港の展示会で出会ったバイク用のナビが気になっています。
実はバイクが好きで、学生時代はツーリングサークルに入っていました。仕事や子育てで忙しくて、しばらくバイクに乗る生活からは離れていたのですが、最近復活しました。
展示会で見つけたナビは、自分でバイクに取り付けができて、携帯の地図と連動できるもの。まさに私が求めている商品でした。
ただ、販売するとなると周波数の問題があったり、電化製品なのでアフターフォローにも手がかかったりするので、そのあたりも確認しつつ調整をしています。
貿易家になって働き方の選択肢が増えた
——貿易家になったことで、ご自身の変化は感じていますか?
会社員の時は、残業が多かったので時間に余裕がなく、いつも何かに追われている生活でした。今は自分のペースで仕事の時間が決められるので、貿易業以外にもこれまで時間がなくてできなかったことに取り組めています。もちろん、はじめての貿易、物販、クラウドファンディング。慣れないことの大変さや産みの苦しみを味わうこともありますが、自分が望んだ新しいことに挑戦できているので満足度は非常に高いです。
また、海外メーカーさんや貿易家の仲間など、たくさんの方と出会えることで良い刺激をいただいています。
——今後も貿易業を中心に続けていくのでしょうか?
今はまず、貿易業の軸を確立して、安定させたいです。
ただ、いろいろな方と関わりながらチームで働くことも、自分のペースで個人で働くことも、両方好きなんです。
今はがっつり貿易を経験した上で、今後は貿易と、会社員として一緒に仕事した仲間とまた一緒に業務やプロジェクトを行うことの2つを両立することも視野に入れています。貿易家は働く時間を自分で決められるからこそ、ライフスタイルに応じてその時々のベストな働き方を選択していきたいです。