海外メーカーの商品をどのように独占契約するべきか

クラウドファンディングを起案する人口はかなり増えてきましたが、興味を持っている人はまだまだ少ない印象です。

とはいえ、クラファンサイトへの出品数は日増しに増えているのが現状です。

しかし、しっかりとした出品をすることで、クラファン物販で稼げる余地はまだまだあります。

今回は取引における契約、特に「独占契約」についてご紹介していきましょう。

クラファン物販では大切な部分なので、しっかり理解を深めていってください。

目次

そもそも「独占契約」とは?

「独占契約」とは、基本的に「ある条件で独占して販売していいよ」という条件を契約することになります。

条件の例としては、

・日本国内の販売だけ
・関西地方での販売だけ
・○○という商品だけ
・Amazonでだけ

といった形です。
このように、ある条件で独占して販売させてもらえるようメーカーと契約するのが「独占契約」になります。

例えば日本のメーカーであれば、関東だけ、Amazonだけ、ということがありえます。
海外メーカーだと、日本だけ、という条件になると思います。

メーカーとの取引と契約書について

まずメーカーと取引する際ですが、なんと契約書は必ず必要というわけではありません。

意外に思われるかもしれませんが、取引の連絡をするとすぐに見積もりを送ってくれるメーカーも多いです。
そして、値段が合えばそのまま発注してくれるという場合も珍しくない話です。

つまり、取引には絶対に契約が必要というわけではありません。

ただ、こうした商品は既に市場に商品が広まっている場合が多く、特に契約するメリットがないということが大半です。

そのため、契約の有無はメーカー次第なところがあります。
もしも契約を結びたいのであれば、こちらから「契約を結ぶと相手にとってどういうメリットがあるのか?」を提示することで、契約してもらえる可能性が出てきます。

「独占契約」はできないが、取引ならできるという場合は?

「独占契約」の了承を得られなくても、取引自体には応じてくれる場合もあります。
「独占契約は出来ないけれど、商品は卸しますよ」というパターンです。

しかし、クラファン物販というのは基本的に、まだ日本市場に出回っていない商品しか出品することが出来ません。
そのため、「取引できる」というレベルですと、クラファン中にいつの間にか他の代理店が日本で展開していた、ということにもなりかねません。
そうすると、クラファンの支援者からクレームが来ることになります。
そのため、独占契約は無理だけど、取引ならできるというレベルでは、クラファン物販の実現はできません。

具体的に「独占契約」はどのように結ぶのか?

クラファン物販の場合、海外メーカーへのアプローチになります。
そのため、最初から「独占契約をして、日本で販売させて欲しい」という姿勢で問い合わせをするようにしましょう。

そして、メーカーがこちらの話に興味を持ったら、具体的な条件を擦り合わせます。
条件を擦り合わせて、双方が合意に至ったら初めて「独占契約」を結ぶことになります。

契約書のフォーマットは相手が持っている場合もありますし、もし持っていなければこちらで用意して送るようにしましょう。

もちろん言語は日本語でなく、英語が基本です。
わからない場合は、まず日本語で契約書の内容を作成し、一度Google翻訳などで契約書の内容を英語に翻訳するとよいでしょう。
もし内容が大丈夫か気になる場合は、行政書士の方に契約書をチェックしてもらうと、より確実です。

大抵の場合は相手も大企業ではないので、契約書の内容もそんなに厳しくチェックする必要はありません。
しかし、一通りの確認事項は記入しておくようにしましょう。

例えばMakuakeの場合、独占契約の期間も契約書のどこに書いてあるかを聞かれます。
そのため、契約期間もきちんと決めて記入しましょう。
大抵はクラファン終了時までか、1年間が多いです。

どのレベルで「独占契約」を取れればいいのか?

クラファン物販の条件としては「クラファンに出品した商品がクラファン中に出回らない」ということになります。

そのため、例えば○○というメーカーのカバンをクラファン物販に出すとします。
その際に○○の財布が新しく日本に入ってきて、先に市場に出回ったとします。
これはセーフで、自身のクラファン物販には問題ありません。

契約するメーカーの商品が全く入ってきていない必要はなく、取り扱う商品のみが日本に入ってこないようにすれば大丈夫です。

つまり、「商品単位」で日本での独占契約をできれば、クラファン物販をすることができます。

「独占契約」のデメリットとは?

実際、「独占契約」をすることによるデメリットというのは、ほとんどありません。
逆に契約書を結んでおかないと「画像や動画を勝手に使用した」などと言われて、クレームに繋がる可能性もあります。

そういった商品ページの作成に必要な素材なども使用できるように、契約書の内容に盛り込めますので、マイナスな部分というのは基本的に無いと思っておいて大丈夫です。

デメリットになりそうな部分がないかは、契約書を結ぶ時点で内容をしっかりと確認しておきましょう。

クラファンサイトにはどう伝えるのか?

クラファンサイトによっては、「独占契約書」を提出する義務が生じます。

例えば、

・Makuake
・Greenfuding

の2つは独占契約書の提出が必要なサイトです。

もう1つ大きな日本のクラファンサイトとして、CAMPFIREというサイトがありますが、こちらのサイトは契約書の提出は不要です。
前述したように、クラファン中に他の代理店により商品が出回る、ということを防ぐためにも、必ず独占契約書を結ぶようにして下さい。

あとはクラファンサイトによりますが、Makuakeの場合はマイページからアップするところがあり、Greenfudingの場合はキュレーター(担当者)の方にも提出しましょう。


「独占契約」と聞くと、「難しそう」というのと「すごく儲かりそう」という、相反する2つの印象があるかもしれません。

確かに、簡単かというと独占契約を結ぶのは簡単ではありません。
というのも、2〜3社にメッセージしてみて、すぐに契約できるというレベルでは無いからです。
ただ、数十社にメッセージをしていれば、絶対に話を聞いてくれるメーカーは現れます。

なぜなら、日本だけでも企業というのは何万社もあります。
そして海外ともなれば、もっと多くの企業数があるわけです。

日本でクラファン物販をするためには、クラファン中に商品が出回るといったリスクを無くすために「独占契約」が必須となります。

無事に「独占契約」を結ぶことができれば、あとはクラファンサイトに申請して商品ページを作るだけです。
メーカーとの条件次第ではありますが、それでプロジェクトを始めることができれば、無在庫で商品を販売することが出来る、とても健全性の高い物販になります。

最初の1回で流れに慣れてしまえば、その後は基本的に同じことを繰り返すだけです。
ただ、もしかしたら最初は支援を集めるのが難しいかもしれません。

ですが、こちらも色々なプロモーション方法を覚えてくることで、商品力だけでなく自分の力でも更に支援数を伸ばせるようになります。

ぜひ海外のメーカーと「独占契約」を結んで、メーカーと協力し、クラファン物販を進めてみましょう。

セカワク公式YouTubeチャンネル
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この記事を書いた人

1988年大阪生まれ。カナダ留学と中国留学を経て、海外にて営業業務に従事。
帰国後に外資系ブランドの直営店にて販売業務を5年間経験。
2018年に卸流通企業へ転職し、海外事業部に配属。東南アジアでのバイヤー業務、オランダで1年間の駐在業務などを経験。
ひとり貿易塾を卒業後にユビケンにジョイン。貿易実務やスクール運営、広報、クラファンコンサル等を務める。

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