生涯現役でひとり貿易を続けたい。新しい世界と出会える可能性を秘めた「貿易家」
現在、平均的な定年退職の年齢は60歳〜65歳前後。一方で、平均寿命は男性が 81.47年、女性が87.57年(参照:令和3年簡易生命表の概況)。定年後の人生は20年近くあります。
定年後は、余暇を楽しむ方もいれば、これまで勤めてきた職場に再雇用される方、別の会社に再就職する方、また定年後に起業される方も増えてきています。
今回ご紹介するのは、定年後に再就職し、その後、複業としてひとり貿易に挑戦された前島 克治さんです。輸入ビジネスに挑戦したことで、リタイア後の人生がどのように変化したのかを伺いました。
前島 克治 さん(65)
60歳で定年退職し、現在は年金を受給しながら、貿易系の会社に週3日勤務。2021年7月より、ひとり貿易塾3期に参加し、輸入ビジネスをスタート。前職の経験やスキルも活かし、初のMakuakeでは1,000万円を超える支援金を調達。
これまでの経験を活かして、やりがいのある仕事に挑戦したい
ひとり貿易塾に参加したキッカケは?
定年前はコピー機メーカーで海外との取引や物流に関わる仕事をしていました。とても働きやすい環境でしたが、やりがいにはあまり満足できなくて。定年後はこれまで培ってきた知識を活かしながら、やりがいのある仕事に挑戦したいと思っていました。
また、一般的に老後の三大不安と言われる「お金」「健康」「孤独」の問題を解消したいと思ったのも、輸入ビジネスに挑戦した理由の1つです。
ひとり貿易塾に惹かれたキッカケは、大竹先生のメルマガです。登録はしていたものの、1通も目を通していなくて。「削除する前に読んでみよう」とメールを開くと、「ここまで公開しちゃって大丈夫なのか」と心配になるほど濃厚な内容で、説得力があって。「この人についていけば、自分にもできる!」と思い、入塾しました。
実際に入塾してみていかがでしたか?
最初はあまりの情報量の多さに、消化不良になっちゃいました。講義にはなんとか付いていけたのですが、みんなが情報をシェアするチャットの量が膨大で、理解が追いつかなくて。
まずは仲間の活動を知ることはいったん置いておいて、自分の活動に集中することにしました。半年程そんな状況が続いたのですが、その後、面白いように独占販売権が取れるようになりまして。
それから、これまでのチャットを見返してみると、「なるほど!そういう意味だったのか」と、チャットを読むのが楽しくなりました。
独占販売権が取れるようになった理由は何だと思いますか?
独占販売権が取れなかった時は、Emailを使って海外メーカーにアプローチしていました。きっと、たくさん届いているであろうメールに埋もれてしまっていたのだと思います。
Emailを辞めて、メーカーのWebサイトのチャットから問い合わせをするようにしたところ、ほぼ100%の確率で返事がくるようになりました。
苦難を乗り越えて実行した初のプロジェクトで、1,000万円超の支援を達成
初めてのMakuake商品について教えてください。
ポータブル風力発電機です。この商品はYouTubeで見つけました。前職で二酸化炭素の削減にも携わっていたので、自然の力による発電には興味がありました。
また、当時Makuakeには太陽光発電はあったのですが、風力発電機のプロジェクトはなかったので、競合がいないのも魅力的でした。
独占販売権の締結からプロジェクト実行まで、順調に進みましたか?
独占販売権はスムーズに結べたのですが、その後は結構大変でした。
まず1つは、サンプルを取り寄せた時に、頼んだ商品とは全く違う商品が届きました……。「なんじゃこれ!」と出鼻を挫かれました。
2つ目は、商品の価格交渉に全く応じてもらえなかったことです。元々高額の商品だったので、この時はかなり絶望的でした。
そして3つ目は、メーカーとの価値観の違いです。メーカーのWebサイトやカタログ、商品パッケージに商品スペックが記載されているのですが、同じ商品なのに、全部違う情報が載っていて……。これはあり得ないと思い、ちょっときつめな言い方で「直して欲しい」と伝えました。しかし、メーカーの反応は「なんでそんなに強く言うの?」的な感じで。
さらに、そういったメーカーとのトラブルに追い討ちをかけるように、Makuakeからもエビデンスの提出を求められて……。
今更ながら、よくプロジェクト公開にたどり着けたと思っています。
様々なトラブルを乗り越えてのプロジェクト。Makuakeでの反応はいかがでしたか?
プロジェクトを公開して最初の10分は、支援者が0人のままで。価格の高い商品でしたので、このまま売れずに終わるのではと不安でしたが、最終的に、122人、1,000万円を超えるご支援をいただくことができ、感激です!
支援金が1,000万を超えた時には、「これだけ売れた後に、トラブルが起きたらどうしよう……」と、恐ろしさも感じましたが、Makuakeさんからの振り込みを確認して、ようやく安心できました。
購入してくださった皆様、本当にありがとうございます。
支援者への対応で工夫されたことはありますか?
お客様が不安に感じるであろうことを、先にこちらから言ってしまうことです。そうすることでクレームも最小限に抑えられます。
Makuakeの活動レポートを活用して、支援者の方が不安にならないように、配送状況や品質保証の登録方法などを事前にご案内しました。
商品の発送を終えた後も、プレゼントキャンペーンの告知や雑誌掲載の報告、次のプロジェクトの案内などを、活動レポートで発信しています。
初めてのMakuakeを終えてメーカーさんとの関係に変化はありましたか?
文化の違いを埋めることはなかなか難しくて、最初は思うことがあっても我慢していました。
しかし、Makuakeで結果を出したことで、メーカーも私のことをかなり評価してくれたようです。 それ以降は、私の無理な要望も聞いてくれるようになりました。
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ひとり貿易をはじめてから、良い人生を歩んでいると実感
今後の目標を教えてください。
商品を手に取ってくださったお客様やお取引先様を大切にして、売り上げや利益は後からついてくれば良いと思っています。もう高齢なので、取り扱い商品の幅を広げるのではなく、自信が持てる範囲で確実に行動していきたいです。
なので、まずは風力発電をもう少し極めたいと思っています。弱い風力でも発電できる仕組みを、メーカーと一緒に開発できたら良いですね。
ひとり貿易に挑戦したことで、3つの不安は解消されましたか?
ひとり貿易を始めてから、毎日やるべきことをリストにして、一日の終わりに完了した項目にチェックをつけているんです。それが日々の充実感に繋がっていまして。今の自分は非常に良い人生を進んでいると感じています。
お金の不安はまだありますが、仕事をしていると健康は保てますし、毎日メーカーや取引先とやりとりをしているので、孤独も感じていません。
サラリーマン時代は仕事が増えると憂鬱でしたが、今は仕事があった方が楽しいですね。生活にハリが出ます。生涯現役でひとり貿易を続けていきたいです。
人生はあっという間。迷っているなら行動してほしい
最後に、未来の貿易家に一言お願いします。
シニアの方には、特に、ひとり貿易はお勧めです。長年培ってきた経験やスキルを活かせます。余裕資金かあれば、なお良いですね。ただ、シニア世代は時間が限られているので、リスクは極力抑えて、スモールスタートで良いと思います。
そして、若い方々は、迷っているなら今すぐにでも決断して、行動して欲しいです。私はこの年になって、本当に人生はあっという間だと気がつきました。時が経つのは残酷なほどに早いので、悩んでいる時間はもったいないです。決断して、行動して、そして、継続して。ぜひ、貿易の仕事を楽しんでいただけたらと思います。