クラウドファンディングの結果が全てではない。東京ギフトショーのコンテストで準大賞を受賞

ひとり貿易家村田さん

ひとり貿易塾1期に参加するも、日々の忙しさやプレッシャーからスピード感についていけなかったと語る村田さん。

それでも諦めることなく、ひとり貿易塾への2回目の参加を決意。独占販売権の獲得、クラウドファンディングでの販売、そして東京ギフトショーに出展し、輸入品人気コンテストで準大賞を獲得。少しずつ、でも確実に、前に進む村田さんの姿にはたくさんの勇気をいただけます。

ひとり貿易には多くの壁もある。だけど諦めないことで手にできる何かがある。諦めずに継続することの大切さを村田さんの実体験で語っていただきました。

プロフィール

村田 優さん(39歳)

元美容師。現在は営業職をしながらひとり貿易に挑戦。東京ギフトショーに展示したオランダのバックパック『SOLID GRAY』は輸入品人気コンテストで準大賞を獲得。現在一般販売に向けて商談を進めている。

目次

「海外と繋がる仕事がしたい」抱き続けてきた想い

貿易家になったキッカケは?

専門学校を卒業して美容師として何年か勤めた後に、美容機器などを販売するメーカーで営業をしていました。日本国内で使われる美容機器は海外でも需要があるのではと思い、貿易に興味を持ちました。

学生の時に行った海外旅行の思い出がずっと胸に残っていて。海外の人たちとやりとりをして、様々な文化に触れながら仕事ができたら良いな、そんな想いもずっと抱いていたんです。

ネットで貿易関係の情報を集める中で、ひとり貿易塾のことを知りました。期待と不安が入り混じっていましたが、大竹さんの誠実な印象やカリキュラムにも魅力を感じ、思い切って参加を決意しました。

実際に入塾してみていかがでしたか?

実は僕、1期と2期、ひとり貿易塾には2回参加しているんです。

立派な経歴を持った方や物販経験のある方も多く、スピード感も速い。当時は本業も忙しく、塾のスピードについて行けずに圧倒されてしまって。他の塾生達が進んでいく姿を眺める日々でした。

ひとり貿易塾2期に参加した時は、遅れた分は動画を見て復習して、必死に食らいつきました。

物販や貿易の経験やスキルがない僕は、時間を作る事しかできなかったので、寝る時間やだらだら過ごす時間を減らして、集中して勉強しました。

自分の力で掴み取ったクラウドファンディングの舞台

初めてクラウドファンディングに挑戦した商品は?

初めてクラウドファンディングでプロジェクトを行った商品は、睡眠の質を高めたり、集中力を持続させたりできるライトです。韓国のクラウドファンディングサイトWadizで見つけて、直感的に良いと感じました。

商談はメーカーの代表と担当者と行いました。初めて独占販売権が結べた時は、「自分でも取れるんだ!」と、どこか人ごとのような感覚や嬉しさがありました。

プロジェクトを実行するにあたり苦労したことは?

LPを自分で作ったのですが、作成には時間がかかりました。

初期資金がそこまでなかったので、今後の勉強も兼ねて最初は全部自分でやってみようと思って。クラウドファンディングで販売されている似たような商品を探して、そこからヒントを得たり、塾の仲間に聞いたり、時間はかかったけれど、なんとか完成できました。

初のプロジェクトの結果は?

思っていたよりも売れなくて、結果は散々でした。

だけど、結果がどうであれ、自分の力でプロジェクトを実行できたことに大きな意味を感じたし、やっと他の塾生と肩を並べられたと思いました。

クラウドファンディングで終わりじゃない!目指すのは一般販売

2回目に挑戦したクラウドファンディングのプロジェクトについて教えてください。

次にクラウドファンディングで扱ったのは、オランダ発のデザイナーバックパック『SOLID GRAY』です。

工業用のプラスチックを素材として、かなり硬度なのに軽量。近未来を想像させる形が特徴的で、SF映画に使われたり、雑誌で取り上げられたり、話題になっているバックパックです。

YouTubeで現地のインフルエンサーが商品説明をしている動画を見つけて、インパクトあるデザインに惹かれました。個人的にも好きなデザインでしたし、好きな人には刺さる商品だと思ったんです。

海外メーカーにメールを送ったら前向きな返事をいただけて、商談までトントン拍子に進んで行きました。

今回もLPは自分で作成し、メーカーさんが提供してくれた商品画像や動画を使って、世界観を壊さないように心がけました。また、メーカーさんから譲り受けたInstagramのアカウントを活用して、商品の認知を高めて行きました。

プロジェクトの結果は?

結果は思ったよりも売れなくて・・・。残念な気持ちもあります。だけど、この商品は最初から一般販売を目標にしていました。だから、クラファンで終わりではなく、一般販売に向けて気持ちを切り替えました。

東京ギフトショーにも出展したのですが、見た目にインパクトがあるので、たくさんの方に興味を持っていただけました。嬉しいことに東京ギフトショーでは、輸入品人気コンテストで準大賞を獲得できたんです。その日の夜は感慨深かったですね。

今は東京ギフトショーで出会った業者さんや卸さんと商談をしています。条件の良し悪しは別として、商談慣れするためにも、どんどん挑戦したいと思っています。

2022年2月東京ギフトショーに出展。輸入品人気コンテストで準大賞を獲得

今後の目標は?

『SOLID GRAY』を名古屋駅の高島屋のショップで取り扱っていただくのが1つの目標です。全国の百貨店にも卸していきたいです。

せっかく輸入品人気コンテストで準大賞を獲得できたので、今後はオランダやベルギーなど、国を絞ってアパレル関係の商品を扱っていこうかと考えています。

あとは、もともと美容師なので、シャワーヘッドとか、男性用のシミ取り機とか、美容系の商品にも挑戦してみたいです。

実は、何年か前から通関士の資格取得のための勉強をしていて。関税の知識があれば輸入・輸出、貿易の知識が深まると思って。なかなか合格できずにいるのですが、今年も受験しようと思っています。通関士試験の合格も目標ですね。

ゆっくりでも良い。諦めずに継続することが大切

東京ギフトショー2022 クラウドファンディング・ラウンジから『輸入品人気コンテスト準大賞』受賞者誕生!

未来の貿易家に一言お願いします。

売り上げが良いプロジェクトや人に目が行きがちですが、僕のように、なかなか結果が上がらずに伸び悩んでいる人もいます。だけど、諦めずにコツコツ行動することで、ギフトショーで賞をいただけたり、どこかで声がかかったり、何かしら次に繋がっていくことを体感しています。

貿易家は華やかなことばかりではなく、壁も多いです。僕は今でも壁を感じながら挑戦しています。壁にぶつかっても、一つひとつ噛み砕いて、進みが遅くても諦めずに続ける。それが大切だと感じています。

セカワク公式YouTubeチャンネル
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この記事を書いた人

1987年東京生まれ。大学卒業後、損害保険会社の営業事務を6年間経験。その後、夫の海外赴任に帯同するため退職し、1年間インド・ムンバイにて海外生活を満喫。帰国後は、「おうちで働く」を一つの軸に、ベビーマッサージの先生、Webデザインの勉強、物販のお手伝い、ブログ運営、様々なことに挑戦しながら、最終的に「ライター」の仕事に巡り逢う。現在の野望は「書く仕事を通して、人や物の想いを伝え続けること」。プライベートでは2児の母。

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