クラファン物販で海外メーカーと取引できる確率を増やすポイント
日本では未発売の輸入品で、クラウドファンディングを行う場合、海外メーカーとの取引交渉、独占契約が必須となります。
そこで、今回は輸入品のクラウドファンディングで海外メーカーとの取引ができる確率を増やすコツをお伝えします。
メーカーとの交渉では「失うものは何もない」と思って、とにかく場数を踏んで交渉スキルを高めていきましょう。
昨今の交渉ノウハウの傾向について
クラファン物販で最初に取り組むのが、輸入する商品のリサーチと、海外メーカーとの交渉です。
特に最近は、自分と取引するメリットや、具体的なセールスプランをメーカーにわかりやすく伝える必要があります。
近年では特にクラファン物販に取り組む人が増えたこともあり、テンプレート通りの交渉ではなかなか海外メーカーから相手にしてもらえません。
この点は転売の商品仕入れのように、方法をただ真似すればいいわけではなく、方法を自分なりにカスタマイズする必要があります。
ただ、現状はテンプレート通りの交渉をするライバルが多く、「ライバルは多いが弱い」と言えるので、自分なりのノウハウを持てば、逆にチャンスとも言えます。
交渉窓口を探すのをすぐに諦めない
実はKickstarterやINDIEGOGOで商品リサーチをした後、メーカーとの交渉窓口を探す過程で、既に取引できる確率に差が付きます。
なかなか取引が決まらない人は、メーカーの窓口が見つからなければすぐに諦める傾向にあります。
取引が決まる確率が高い人は、メーカーの窓口を何とか探すという違いがあります。
具体的に解説しますと、すぐに連絡先が見つかるメーカーばかりではありません。
KickstarterやINDIEGOGOで日本でも売れそうな商品が見つかった後、多くの人はKickstarterやINDIEGOGOのサイト内で連絡先を探します。
実際にメーカーによっては、すぐにホームページ内の問い合わせフォーム(Contact usなど)やメールアドレスを見つけることができる場合もあります。
しかし、場合によってはKickstarterやINDIEGOGO経由で海外メーカーとの連絡先が見つからない場合もあります。
例えば、ホームページやSNSのリンクを掲載していないメーカーも少なくありません。
ここで諦めて他のメーカーにアプローチする人が多いのですが、機会損失している可能性があり、少しもったいないです。
海外クラファンサイト経由で連絡先が見つからない場合の対処法としては、KickstarterやINDIEGOGOで連絡先が見つからなければ、以下の方法を試すと案外見つかります。
これに関しては、時間をかけすぎるのも良くないですが、まずは少し根気よく探してみましょう。
メーカーの交渉窓口を根気よく探す方法まとめ
・メーカー名でGoogle検索してホームページやSNSを探す
・ホームページで問い合わせフォームがなければプライバシーポリシーや条項(TERMS)でメールアドレスを探す
・メールアドレスがなければFacebookメッセンジャーなどでメッセージしてみる
これらの方法はそれなりに手間がかかりますが、他のライバル達が面倒くさがる方法なので、良い商品を扱うメーカーなのに競争率が低いことがあります。
実際に根気よく連絡先を見つけてをメールして、独占契約を獲得した人も少なくありません。
もし今までにすぐ諦めていた人は、是非試してみてください。
メーカーにアプローチして返信がなくてもすぐに諦めない
メーカーの連絡先を見つけてメールしてみたものの、3日くらい経っても返信がない……ということもあります。
このように、メーカーから連絡がないことは頻繁にありますし、むしろ1回で返信が来る方が少ないくらいが実状です。
まず、返信があるまで最低7回はメールしてみるようにしましょう。
メーカーと取引を進められる人は、メーカーから1回返信が来ないくらいでは諦めません。
「7回触れた人は反応する確率が高い」というセブンヒッツ理論にあてはめて考えれば、返信があるまで最低7回はメールするのがオススメです。
もちろん、同じメールを繰り返し送っても効果がありません。
むしろ、同じ内容で送り続けると相手もしつこく感じてしまい、逆に印象が悪くなってしまいます。
最初は同じ内容のメールを送ってもいいですが、例えば以下のように少し内容を変えて送ってみましょう。
1回目:初回交渉例文を参考にメールを作成する
2回目:1回目と同じ内容で、タイトルは変更する
3回目:2回目の内容を少し変える
4回目:3回目の内容を少し変え、雑談のような話題を挟むのも有効
5回目:4回目の内容を少し変える
6回目:簡単にセールスプランを示した資料を添付して送る
7回目:詳しいマーケティングプランを添付して送る
上記はあくまで参考例で、必ずこうしなければならないというわけではありません。
また、国内メーカーと海外メーカーでは商習慣が違います。
返信がなくても「こんなものなんだ」と思いながら、諦めずに2回、3回とアプローチしてみてください。
違う連絡先に連絡してみる、というのも1つの方法です。
メーカーとの交渉窓口を探していると、メールアドレスが1つだけでなく、複数見つかることもあります。
また、FacebookやTwitterのURLも見つかることがあります。
返信がない場合は、少し時間を置いて違う連絡先にメッセージしてみることも有効です。
案外、「現在使われていないメールアドレスに連絡していた」ということもあり得るためです。
こちらは中上級者向きの方法ですが、直接電話してみるのもありです。
英語ができる人は、思い切ってメーカーに電話してみるというのも一つの手です。
海外メーカーとの交渉でWebミーティングすることはあっても、電話で細かいやり取りすることは稀です。
少なくとも日本人セラーの場合は、電話しない傾向が高いですが、それだけにライバルとの差を付けやすいです。
極端に返信が遅ければ、交渉をストップする必要もあります。
メーカーからメールの返信がなくても、交渉を諦めない姿勢は大事です。
ただ、やっと連絡ができて、交渉を進める過程でも、極端にレスポンスの悪いメーカーは要注意です。
あまりに返信の遅いメーカーは、仕入れの納期を守らない可能性が高いためです。
クラファン物販のリターン商品の発送期間は、ある程度余裕を持たせることはできますが、それでも遅延が発生することはあります。
一度メーカーと連絡できたら、スピード感のあるやり取りをするために、メールからチャットで誘導することもオススメです。
「日本から同様のオファーが何通も来ている」と言われても諦めない
海外メーカー何社かにクラファンを提案する際、恐らく1回は言われるのが「同様のオファーメールが何通も来ています」という返答です。
最近はクラファン物販に取り組む人が増えてきて、しかもKickstarterやINDIEGOGOで支援を得られた商品ほど狙う人が増えます。
「既に他からも連絡が来ています」と言われれば、「もうこのメーカー担当者は乗り気でないのかな」と諦めたくなる気持ちもわかります。
しかし、交渉メールを何回送っても無視されるよりは、返事がある方が取引ができる可能性があるので、諦めずに交渉していきましょう。
確認できる手段はないですが、海外メーカーが本当は引き合いが来ていなくても「また来たよ」「同じ提案を何度も受けている」と言っている可能性はあります。
こうしたことを行う理由の多くは、メーカーが卸値やMOQ(最低ロット数量)などで有利に交渉を進めたいためです。
だからといって「本当ですか?」と聞くわけにはいかないので、もし「また来たよ」と言われても及び腰になるのではなく、粘り強く交渉を進めましょう。
もし実績がなければ、自分と取引するメリットを伝える
既にクラファン物販の経験値が高い方であれば、「また来たよ」と言われても自分の実績や資金力をPRすることができます。
実際にMOQを多くしたり、一般販売時の販路を既にいくつも保有したりしていれば、メーカーは喜んで優先的に取引したいと考えます。
しかし、クラファン物販を始めたばかりであれば、当然資金力もなければ実績もありませんし、一般販売の卸先もありません。
そのような場合、答えは一つではないですが、自分が取引したい想いや、自分と取引するメリットを十分に伝えるようにしましょう。
テンプレ的な回答ではなく、セールスプランを示してプロジェクト中の戦略を示したり、一般販売後の戦略を伝えたりするのです。
この点は、回答例を参考にして場数を踏みながら、自分で考えながら最適解を生み出していくしかありません。
メール1通に対しての質問や確認事項は1~2個に留めよう
メールやチャット1通で、海外メーカーに質問や確認事項を何個も送ることはオススメしません。
いくつも質問や確認事項が書かれたメールを見て「面倒くさい」と思ったことはありませんか?
海外メーカーも同じように考えるので、急激にレスポンスが落ちたり、質問がスルーされてしまったりします。
クラファン物販の交渉に慣れてくるほど、1通で何個も確認したくなりますが、基本は1回のメールでの質問や確認は1~2個が適切です。
細かくスピード感のあるやり取りをしながら、少しずつ確認した方がコミュニケーションは円滑に進みます。
メーカーにアプローチできるが、なかなか独占契約に至らない場合は、メールのやり取りの内容を見直してみましょう。
クラファン物販の最初の関門となる、メーカーとの取引ができる方は、粘り強く交渉し、自分の考えを言える人です。
メーカー交渉については、場数を踏んで、自分なりの最適解を生み出すことで、メーカーとの取引を増やすことができます。
Webミーティングは引き受けるようにする
海外メーカーとの交渉は、メールやチャットだけで進む場合もあれば、途中からWebミーティングをすることもあります。
国内メーカーとの商談と違い、英語で会話する海外メーカーとのWebミーティングは、特に最初は緊張するでしょう。
更に通訳を外注し、セールスプランを示したプレゼン資料を用意して……という段取りも必要になります。
しかし、Webミーティングの場を設けているということは、メーカーが興味を示してくれていることは間違いありません。
最初の1回は緊張するかもしれませんし、失敗することもあるかもしれません。
しかし、1度やれば2回目以降は徐々に慣れて、経験を積んで抵抗もなくなっていきます。
Webミーティングのハードルが高く感じるのは最初の1回だけなので、提案されたら快く引き受けるようにしましょう。
以上、輸入品のクラウドファンディングで海外メーカーと取引できる確率を増やすコツを解説しました。
まとめると、「すぐに諦めない」「テンプレを参考に自分なりにカスタマイズする」ということです。
最初はテンプレートや先人の経験を参考にしつつ、徐々に自分なりのノウハウを築いて行きましょう。